TOP > 思考法 > ディベート思考

ディベート思考

ディベートとは、論題に対して賛成・反対の立場に分かれて議論を行い、ジャッジマンを説得する過程を通して、論題に対する最善の解を探すものです。日本語にすると「討論」です。賛否両論が出てくるため、物事を論理的に考える方法としても有効です。

このディベートの考え方を問題解決の場面に持ち込むことで、物事を論理的にとらえ、多様な視点で意見をぶつけ合わせながら、よりよい結論を探究するのが「ディベート思考」です。通常ディベートは2人以上で行うものですが、ここでは討論の特長を活用した「ひとリディベート」の考え方を紹介します。

ステップ1[論題を設定する]
検討している事柄を論題に設定します。論題の内容は、具体的なアクションにつながるかどうか、そして賛成。反対に分かれることができるかどうかを意識して設定します。表現のフォーマットとしては「○○すべき」の形がオススメです。「営業部門にリモートワークを採用すべきである」を論題にしています。これがもし「未来の働き方はどうなる?」となると大まかな議論になってしまい、結論を重視するディベート思考には向きません。

ステップ2[賛成意見を出す]
論題に対して賛成の立場に立ち、賛成意見を思いつくだけ書き出します。5分間などの制限時間を決めておき、その時間内に書き出すようにします。

ステップ3[反対意見を出す]
次に、反対の立場に立って、論題に対する反対意見を書き出します。「○○すべきでない」と思われる理由やデメリットなど、賛成意見として書き出した内容に対する反論を書き出していきます。

ステップ4[賛成と反対を繰り返す]
また賛成側の立場に立ち、反対意見に対して反論します。以降、賛成・反対の意見出しを数回繰り返します。各立場における意見の内容はもちろん、開始時点で見えていなかった争点があぶり出されているかにも注目しましょう。

ステップ5[結論を出す]
賛成。反対の意見を出し終えたら、中立の立場で議論の全体像を振り返ります。重要な争点は何か、より説得力のある意見は何か。意見をぶつけ合わせてみることによって得られた理解や気づきをもとに、最終的な意思決定を行います。