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ストーリー思考

「ストーリー思考」とは、物事を一連の物語としてとらえて発想。表現する思考法です。問題解決のプロセスやユーザーの価値体験プロセスなど、全体の流れと、その流れを構成する部分的なシーン(場面)を連続的に可視化する考え方となります。

ストーリーで考えることによって、現場のイメージを具体化することができる、時間的な変化の因果関係を把握しやすい、他者への情報伝達において共感を得やすい、記憶に残りやすいといったメリットがあります。

アイデア発想の場面でストーリーを活用する手法に「ストーリーボード」があります。ストーリーボードの中で登場人物や行動、言葉などの要素を1つの流れの中に凝縮することによって、アイデアの理解と発展を促進することができます。


❶[アイデアを確認する]
どのような問題をどう解決するアイデアなのかを確認します。顧客の視点で考える場合は、商品・サービスの利用を通じてどのような価値を体験するかを確認しましょう。左ページの例では、在宅ワークの孤独やストレスを緩和するオンラインカウンセリングサービスのアイデアについて考えています。

❷[登場人物と価値体験の流れを言語化する]
❶で明確にしたアイデアにおける登場人物やその行動、セリフを言語化します。特に下記の点に着目し、それぞれ整理しましょう。
・登場人物は誰か?(主人公は誰か)
・どんな問題を抱えているか?(何に困っているか、何を望んでいるか)
・その問題をどのように解決するか?
・問題が解決された後、登場人物はどうなっているか?

❸[ストーリーボードを作成する]
問題が解決されるプロセス(顧客がサービスの価値を体験するプロセス)を言語化できたら、主要なシーンをスケッチして、1つのストーリーとして整理します。例では4つのコマのストーリーボードを作成しています。

❹[ストーリーを共有して磨く]
作成したストーリーを他者に共有し、客観的な感想や意見を取り込みます。ストーリーを作成するプロセスで感じたこと、できあがったストーリーを見て気づくこと、他者からの反応をもとに、アイデアを磨きます。