IF思考
「IF思考」とは、「もしも○○だったら?」という仮の状況や条件を想定することによって、発想を促進する思考法です。既存の思考の枠組みの中では得られない、新しい着想を獲得できる点が魅力となります。
IF思考を取り入れる中で意識しておきたいポイントは、IF(もしも)という問いによって、前提を変えているということです。前提を変えるというのは様々な思考法の中で登場するエッセンスですが、既存のものの見方では前提を変えるのはなかなか難しいものです。
そんな中、これまでと異なる条件を設定するというプロセスを意識的に組み込むことで、前提にとらわれない発想を得られることがIF思考のメリットです。日頃から「もし○○なら」という問いを持ち、様々な視点をストックしていくことが重要です。
❶[テーマを決める]
発生している問題や、商品やサービスのアイデアを考える際のテーマを設定します。
❷[lFを考える]
テーマに対して自分なりにひと通り考えたら、IFを用いて別の状況を仮定して考えてみます。自身が思考を深めたい理由や目的を考えながら、IFを検討します。代表的な切り口としては、下記のようなものがあります。
制約の仮定:既存の制約やルールを取り払う、あるいは変更して考えてみる
状況の仮定:「自社の従業員数が10倍だつたら?」など特定の状況を仮定して考えてみる
人物の仮定:歴史上の偉人や著名人、上司や部下、仲間など、別の人物の視点に立つてみる
時間の仮定:いまこの瞬間だけでなく、過去や未来の視点に立つて考えてみる
地理の仮定:別の地域や異なる広さの尺度の中で、立ち位置を変えて考えてみる
❸[ポイントを抽出する]
IFを設定したことによって、通常の思考と比べてどのような変化が起きるかを考えます。例えば「スティーブ。ジョブズであればどう考えるだろうか?」とIFを設定したのであれば、「自分より物事をシンプルに考えるはずだ」といった具合に、思考の基準となる要素を抽出します。
❹[アイデアを発想する]
設定したIFの視点に立ち、1由出したポイントを意識しながらアイデアを考えます。複数のIFを設定することで、既存の思考の枠組みを外しやすくなります。